メインメモリーも、CPU と同様にデータを一定間隔でやり取りできるようクロックを利用しており、CAS レイテンシはバスクロックのクロック数を単位にして表されます。
例えば、CAS レイテンシ(Cas Latency)の値は、CL=5 のように表され、この場合は CAS レイテンシは5クロックとなります。
他に、CL=5, 5-5-5-15 のように表される場合もあります。後ろ側にある各数値は、tCAS-tRCD-tRP-tRAS であり、tCAS は CAS レイテンシであり CL と同じ値になり、tRCD は行を指定してから列を指定するまでにかかる時間、tRP はアクセスしていた記憶素子へのアクセスを終了し、別の行を指定するまでにかかる時間、tRAS は行を指定してからアクセスしていた記憶素子へのアクセスを終了するまでにかかる最小時間を表します。
行を指定 | → | 列を指定 | → | 記憶素子へアクセスしデータ読み書き | → | アクセス終了 | → | 別の行を指定 |
| | tRCD | | | tCAS | | | | | tRP | | | |
| | tRAS | | |
CL や tRCD、tRP、tRAS の値が小さいほど、データを速く読み書きできますが、それは1クロック時間が同じ条件で比較した場合に成り立ちます。
1クロック時間が短い、すなわちバスクロックの周波数が高くなれば、CL や tRCD、tRP、tRAS の値が同じでも、さらにデータを速く読み書きできるようになります。