多くのパソコンでは、メインメモリーを後から追加し容量を増やす事ができます。しかし、デスクトップパソコンの一体型やモバイルノートパソコン等、構造上メインメモリーの増設が難しい場合があります。そのため、メインメモリーの増設前に、まずはパソコンにメインメモリーが増設可能かどうか確かめる必要があります。パソコンの仕様やマニュアルを見て確かめるのも手ですが、実際にパソコンのカバーを開けて確かめるのが確実です。
デスクトップパソコンのタワー型なら、メインメモリーの増設ができる可能性が高いですが、メインメモリーを設置する場所(スロット)が空いていないと増設ができません。この場合は、元から使用していたメインメモリーより容量が多いメインメモリーに交換する形で容量を増やす事ができます。
メインメモリーの増設の前に確認しておきたい事
メインメモリーが増設できるパソコンタイプ
パソコン本体とメインメモリーを同時購入する場合
パソコン直販ショップでパソコンを購入するとき、多くのショップでメインメモリーの増設を推奨されます。もしメインメモリーの増設を選択した場合、パソコン出荷前にショップでメインメモリーの増設作業を行ってくれますが、ショップによっては増設作業をショップにまかせるか選択が可能です。この場合は若干の料金がかかる事が多いですが、プロに任せる事ができるので安心です。自分でチャレンジしてみたい方は、自分でメインメモリーの増設を行ってみるのも良いでしょう。
ただしノートパソコンの一部やデスクトップパソコンの一体型など、内部が狭いパソコンのメインメモリーの増設、交換作業は難しい場合が多いので、ショップに任せるのが無難です。
ただしノートパソコンの一部やデスクトップパソコンの一体型など、内部が狭いパソコンのメインメモリーの増設、交換作業は難しい場合が多いので、ショップに任せるのが無難です。
別途で購入したメインメモリーを使用する場合
未使用のメインメモリーや後からメインメモリーを購入し増設する場合は、パソコンが使用するメインメモリーに対応している必要があります。特にパソコン購入後、別途でメインメモリーを購入する場合は注意して選ぶ必要があります。
簡単な方法は、既に搭載されているメインメモリーと同じのを選んで買う方法です。ただし、それでもパソコンに搭載可能なメインメモリーの最大容量や空きスロット等、他にも確認すべき点はあります。
簡単な方法は、既に搭載されているメインメモリーと同じのを選んで買う方法です。ただし、それでもパソコンに搭載可能なメインメモリーの最大容量や空きスロット等、他にも確認すべき点はあります。
パソコンの仕様表からメインメモリーに関する情報を得る
パソコンの仕様表(スペック表)には、初期搭載されていたメインメモリーの容量や種類などが記載されています。それらの情報から、どのメインメモリーが使用できるのかわかります。以下はパソコンの仕様表から確認しておきたいメインメモリーに関する情報です。ただしどの仕様表にもメインメモリーに関する情報が書いてあるとは限りません。機種によってはパソコンの内部にあるメインメモリーを直接見て判断する必要があります。
- 最大容量
- 記載されている最大容量までならパソコンが動作します。パソコンが使用できるメインメモリーの最大容量を超える容量を搭載してもパソコンは動作する事がありますが、マザーボードの仕様によります。つまり、マザーボードの仕様上の最大容量よりも、小さい容量まで動作保証している意味で最大容量を小さく表記している場合があり、その容量を超えても正常に動作するかは、実際にやってみないとわかりません。また、32ビット版 OS を使うパソコンは、最大 3〜4GB までしか認識する事ができません。こちらはマザーボードの仕様による制限ではなく、OS による制限となります。
- 空きスロット
- メインメモリーを増設するために必要な空きスロットの数の分だけ、メインメモリーを増設できます。空きスロットが0となっていても、交換する形式で容量アップが可能です。
- メインメモリーの種類とピン数
- パソコンが使用しているメインメモリーの種類がわかれば、どの種類のメインメモリーを選べば良いかわかります。多くのパソコンでは DIMM が使われており、他に RIMM、SO-DIMM、MicroDIMM があります。ピン数はパソコンとメインメモリーとの接続部分にあるピンの数を示します。メインメモリーの種類とピン数はある程度対応していますが、同じピン数でもメインメモリーの種類が異なる場合がありますので、メインメモリーの種類も確認する必要があります。パソコンは決まった種類とピン数のメインメモリーしか使用できない場合が多いので、これらを確認しておく事は非常に重要です。
- メインメモリーの規格
- パソコンが使用できるメインメモリーの種類の他に規格も決まっています。複数のメインメモリー規格が使えるパソコンが多いですが、 初期搭載のメインメモリーの規格に合わせるのが簡単です。もし複数の規格を混同すると、エラー等のトラブルが発生する場合があります。複数の規格で問題なく動作しても、性能が低い方の規格に合わせて動作します。
- CL(Cas Latency)
- CL とは、メインメモリーの性能の一つの目安です。多くのメインメモリーの CL の値は1〜5ですが、この値が小さいほど性能が高く処理速度が速いです。パソコンはメインメモリーの種類と規格が合っていれば、どの CL 値のメインメモリーも使用できますが、複数のメインメモリーを使用する場合は注意が必要です。異なる CL 値のメインメモリーを使用するとエラーの発生が多くなったりと、正常に動作しない事があります。ただし多くの場合は性能が低いほうの CL 値に合わせて動きますので、どうしても CL 値の異なるメインメモリーしか用意できないのであれば、まずは CL 値の異なるメインメモリーを組み合わせて使い、問題が起こらないようであればそれで良いです。仕様表には CL の値まで書いてない事が多いので、その場合はメインメモリー自体に書かれている CL の値を直接見て確認する必要があります。
リテール品とバルク品
メインメモリー等のPCパーツは、リテール品とバルク品に分けられます。リテール品にはメーカー保証が付き、説明書なども付属しますが、バルク品にはありません。またバルク品は一般にリテール品に比べ品質に劣り、他の PC パーツとの相性問題が発生しやすいと言われています。もし相性問題が起きるとパソコンが正常に動作しない等のトラブルが発生します。よってリテール品を選ぶのが無難ですが、バルク品はリテール品に比べ大幅に安いです。もしショップでバルク品に対して保証(初期不良や相性問題が発生したら返品や交換に応じる保証)が付けられるのなら、その保証を付けてバルク品を購入すると安心です。
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2023/09/07 更新