たいていのビデオカードには、複数の出力端子があります。ここでは、3つの出力端子があるビデオカードに注目します。
3つの出力端子それぞれから映像出力できればトリプルディスプレイを構築できますが、ビデオカードの中には映像出力可能なのは最大2つの出力端子までの製品もあります。
なぜ3つの出力端子があるのに、同時出力してトリプルディスプレイを構築できないのか、疑問を抱くユーザーは多いと思います。
OS が3つ以上の同時出力に対応していない等、ビデオカード以外に関連する理由もありえますが、ここではビデオカードに注目するとします。
まだビデオカードの性能が低い時代であれば、3つ同時出力できるだけの性能が無い理由もありえますが、ビデオカードの性能が随分と底上げされているため、この理由はまずありえません。
3つ同時出力できない理由には、クロックジェネレーター(クロックソース)が関係しています。
出力端子が3つあるのにトリプルディスプレイにできない理由とは
トリプルディスプレイにできない理由は、クロックジェネレーターにあり
トリプルディスプレイを構築するには、クロックジェネレーターが3つ必要
出力端子から映像出力するためには、タイミングソースが必要であり、このタイミングソースはクロックジェネレーターが生成します。各出力端子ごとにタイミングソースが必要となるため、複数の出力端子から同時出力するためには、複数のクロックジェネレーターが必要になります。
例えば、3つの出力端子から同時出力してトリプルディスプレイを構築するためには、クロックジェネレーターが3つ必要になります。もしビデオカードが3つの出力端子を搭載していても、クロックジェネレーターを2つ搭載しているなら、同時出力可能なのは最大2つの出力端子までとなります。
つまり、ビデオカードに出力端子が3つあるのにトリプルディスプレイにできない理由とは、ビデオカードにクロックジェネレーターが3つないからです。
なぜ搭載出力端子の数と同じ数のクロックジェネレーターを搭載していないビデオカードがあるのか、その理由はビデオカードのメーカーに聞かないとわかりませんが、恐らくクロックジェネレーターを多くするとコストが上がるためであり、需要があるならコストが上がっててでもクロックジェネレーターを多くする必要性は高いですが、デュアルディスプレイの需要は大きくてもトリプルディスプレイの需要は少ないのでクロックジェネレーターを多くする必要性は低いと判断しているためと考えられます。
例えば、3つの出力端子から同時出力してトリプルディスプレイを構築するためには、クロックジェネレーターが3つ必要になります。もしビデオカードが3つの出力端子を搭載していても、クロックジェネレーターを2つ搭載しているなら、同時出力可能なのは最大2つの出力端子までとなります。
つまり、ビデオカードに出力端子が3つあるのにトリプルディスプレイにできない理由とは、ビデオカードにクロックジェネレーターが3つないからです。
なぜ搭載出力端子の数と同じ数のクロックジェネレーターを搭載していないビデオカードがあるのか、その理由はビデオカードのメーカーに聞かないとわかりませんが、恐らくクロックジェネレーターを多くするとコストが上がるためであり、需要があるならコストが上がっててでもクロックジェネレーターを多くする必要性は高いですが、デュアルディスプレイの需要は大きくてもトリプルディスプレイの需要は少ないのでクロックジェネレーターを多くする必要性は低いと判断しているためと考えられます。
DisplayPort があれば、クロックジェネレーターが3つ無くてもトリプルディスプレイが構築できるようになる
上記で出力端子から映像出力するためには、クロックジェネレーターが必要となると記載しましたが、これに当てはまらないインターフェース規格 DisplayPort 出力端子が登場した事により、必要なクロックジェネレーター数が緩和されました。
DisplayPort は、タイミングソースは必要になりますが、クロックジェネレーターは必要になりません。クロックジェネレーターのリファレンスとして使われているリファレンスクロックから生成したタイミングソースを使用します。
また、DisplayPort 出力端子が複数あり、それぞれから同時出力する場合でもタイミングソースは1つあれば問題ありません。
以下は、出力端子のインターフェース規格と、必要なタイミングソース、クロックジェネレーターに関する条件をまとめた表です。
例えば、DVI-I×1、HDMI×1、DisplayPort×1 出力端子搭載ビデオカードでトリプルディスプレイを構築するなら、必要なクロックジェネレーターは2つとなります。もし DisplayPort が無く、DVI-I×1、DVI-D×1、HDMI×1 出力端子ビデオカードでトリプルディスプレイを構築するなら、クロックジェネレーターは3つ必要となります。
DisplayPort が登場してから、DisplayPort 出力端子を搭載してトリプルディスプレイ、さらにクアッドディスプレイやヘキサディスプレイを構築可能なビデオカードが増えてきました。
また、DisplayPort 出力端子を搭載していなくても、トリプルディスプレイを構築可能なビデオカードが増えてきました。クロックジェネレーターに関するコスト削減が進んだ影響もあるでしょうが、需要は多いとは言えなくても、液晶ディスプレイの低価格化が進み、トリプルディスプレイを構築しやすくなってきた事を考え、ビデオカードメーカーはトリプルディスプレイを構築可能なビデオカードを積極的に出すようになったと考えられます。
DisplayPort は、タイミングソースは必要になりますが、クロックジェネレーターは必要になりません。クロックジェネレーターのリファレンスとして使われているリファレンスクロックから生成したタイミングソースを使用します。
また、DisplayPort 出力端子が複数あり、それぞれから同時出力する場合でもタイミングソースは1つあれば問題ありません。
以下は、出力端子のインターフェース規格と、必要なタイミングソース、クロックジェネレーターに関する条件をまとめた表です。
規格 | タイミングソース | クロックジェネレーター |
---|---|---|
D-sub 15pin (アナログ RGB、VGA) |
個別のタイミングソースが必要 | 個別のクロックジェネレーターが必要 |
DVI-D (DVI24pin) |
個別のタイミングソースが必要 | 個別のクロックジェネレーターが必要 |
DVI-I (DVI29pin) |
個別のタイミングソースが必要 | 個別のクロックジェネレーターが必要 |
HDMI | 個別のタイミングソースが必要 | 個別のクロックジェネレーターが必要 |
DisplayPort | 個別のタイミングソースは不要で、複数の DisplayPort から出力する場合でも1つのタイミングソースがあれば良い | クロックジェネレーターは必要なく、リファレンスクロックから生成したタイミングソースを使う |
例えば、DVI-I×1、HDMI×1、DisplayPort×1 出力端子搭載ビデオカードでトリプルディスプレイを構築するなら、必要なクロックジェネレーターは2つとなります。もし DisplayPort が無く、DVI-I×1、DVI-D×1、HDMI×1 出力端子ビデオカードでトリプルディスプレイを構築するなら、クロックジェネレーターは3つ必要となります。
DisplayPort が登場してから、DisplayPort 出力端子を搭載してトリプルディスプレイ、さらにクアッドディスプレイやヘキサディスプレイを構築可能なビデオカードが増えてきました。
また、DisplayPort 出力端子を搭載していなくても、トリプルディスプレイを構築可能なビデオカードが増えてきました。クロックジェネレーターに関するコスト削減が進んだ影響もあるでしょうが、需要は多いとは言えなくても、液晶ディスプレイの低価格化が進み、トリプルディスプレイを構築しやすくなってきた事を考え、ビデオカードメーカーはトリプルディスプレイを構築可能なビデオカードを積極的に出すようになったと考えられます。
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2023/09/07 更新