もし SSD でパーティション分割を行って複数の領域を用意し、一部の領域だけ使用が偏って書き込み回数が多くなってしまった場合、その領域の劣化が早く進み、寿命が短くなってしまうのではと思われます。
しかし、SSD 内部では、たとえパーティション分割が行われていても、書き込み回数が偏らないようになっているため、パーティション分割によって寿命が短くなる事はありません。
例えば、以下のようにパーティション分割を行って、Cドライブ、Dドライブを作るとします。そして、Cドライブばかりで書き込みを行うとします。
ユーザー視点
領域 | 書き込み回数 |
---|---|
Cドライブ | 多い |
Dドライブ | 少ない |
ユーザーが、Cドライブばかりで書き込みを行って書き込み回数が多くなると、HDD 内部では同様に物理的に領域が分かれていますので、Cドライブでの書き込み回数が多くなります。
HDD 内部
領域 | 書き込み回数 |
---|---|
Cドライブ | 多い |
Dドライブ | 少ない |
SSD の場合は、パーティション分割を行っても、SSD 内部では領域が物理的に分かれていません。ユーザーがCドライブばかりで書き込みを行っても、SSD 内部では全体に分散させて書き込むようになっているため、一部の領域で書き込み回数が偏らないようになっています。
SSD 内部
領域 | 書き込み回数 |
---|---|
分かれていない | 全体的にほぼ同じ |
SSD 内部で書き込み回数が偏らないように分散させて書き込みを行う技術を、ウェアレベリングと言いますが、SSD は必ずウェアレベリングに対応しているストレージではありません。ウェアレベリング非対応でも SSD は SSD です。
しかし、ウェアレベリングは SSD の寿命を大きく左右する重要な技術であり、どの SSD もウェアレベリングに対応している状況ですので、ウェアレベリングに対応していない SSD を探すのは難しいと思われます。