コネクター先端にあるD字型の金属シールドが特徴であり、それにちなんでDという頭文字が付きます。
D-subminiature には様々な種類がありますが、オス側にはピン、メス側にはソケットがあるのが一般的です。オス側にピンとソケットの両者がある種類もあり、その場合はオスとメスの組み合わせとなって接続されるようにメス側にもピンとソケットがあります。
D-subminiature のピンやソケットの数は種類によって異なりますが、ピンやソケットは2列以上で並んでいます。
D-subminiature のピンやソケットの周りにはD字型の金属シールドがあり、D字型の金属シールドには正しい向きで接続しやすいようにする、接続を支える、周囲からの電磁波を遮断する役割があります。
D-subminiature のケーブルが電磁波を遮断するシールド付きであれば、D字型の金属シールドと合わさることにより、ケーブルとコネクター部分の全体を電磁波から遮断することができます。
D-subminiature のメス側にはねじ穴、オス側にはねじがあり、接続時にはねじでしっかりと固定できますが、メス側にねじがない場合もあります。
D-subminiature には様々な種類がありますが、名称は2文字のアルファベットに続き数字が付きます。1文字目はDであり、2文字目にはA,B,C,D,Eのどれかが付き、シェルサイズを示します。
シェルサイズとは、ピンまたはソケットを配列する部分のサイズのことです。Aは15ピンサイズ、Bは25ピンサイズ、Cは37ピンサイズ、Dは50ピンサイズ、Eは9ピンサイズです。
2文字のアルファベットに続く数字はピン数を示します。この数字はシェルサイズのピン数と一致する場合もあれば、一致しない場合もあります。
数字に続きPかSが付くことがありますが、Pならピン側すなわちオス側、Sならソケット側すなわちメス側を示します。
例えば、DE-15P ならシェルサイズは9ピンサイズ、ピン数は15、オス側です。ちなみに、パソコン等の D-sub 15pin(アナログ RGB 、または VGA)は、DE-15 を採用しています。
以下は、D-subminiature の主な種類です。ピンの密度に応じて、大まかに標準密度、高密度、二重密度に分けられます。
標準密度 | 高密度 | 二重密度 |
---|---|---|
DA-15 | DA-26 | DA-31 |
DB-25 | DB-44 | DB-52 |
DC-37 | DC-62 | DC-79 |
DD-50 | DD-78 | DD-100 |
DE-09 | DE-15 | DE-19 |
DB-19 |
名称の2文字目のアルファベットはシェルサイズを示しますが、例外が見られる場合があります。
例えば、本来の名称は DE-9 ですが、DB-9 と呼ばれることもあります。パソコンのシリアルポートとパラレルポートに DB-25 を採用していましたが、後にシリアルポートに DE-9 を採用しました。このシリアルポートは DE-9 ではなく DB-9 と呼ばれることが多いです。
なぜ DB-9 と呼ばれることが多くなったのか理由は不明ですが、本来はシェルサイズを示すアルファベット文字も変えるところを、単にピン数だけ変えてしまった名称が広まってしまったようです。
DE-9 以外でもシェルサイズを意味するアルファベット文字の代わりにBとなって呼ばれることがあります。
高密度に属する種類では、DBとなるだけでなく HD 付きで呼ばれることがあります。
高密度の DA-26 は DB-26HD(HD-26)、DB-44 は DB-44HD、DC-62 は DB-62HD、DD-78 は DB-78HD、DE-15 は DB-15HD(DB-15,HD-15)と呼ばれることがあります。HD は High Density、すなわち高密度を意味します。