名前の通り、ビッグコアはサイズが大きいコア、スモールコアはサイズが小さいコアです。
コアはサイズが大きいほど性能を高く作れますので、CPU にはビッグコアを採用する方が良さそうですが、CPU 自体のサイズは限られていますので、ビッグコアを採用すると搭載できるコアの数がスモールコアを採用する場合と比べて少なくなります。
コアの数が多いほど、同時に処理できるプログラムが多くなりますので、並列処理に有利な CPU を作るならスモールコアを採用する方が良いですが、スモールコアだと1つのプログラムを処理する速度がビッグコアと比べて落ちます。
そのため、1つのプログラムを処理する速度を重視するならビッグコアで決まりですが、複数のプログラムを処理する速度を重視するなら、スモールコアの方が良いかもしれませんし、ビッグコアの方が良いかもしれません。
それぞれのプログラムの処理規模が小さい複数のプログラムであれば、スモールコアを採用して多数のコアを搭載した CPU の方が良いですが、それぞれのプログラムの処理規模が大きい複数のプログラムであれば、搭載コア数を少なくてビッグコアを採用した CPU の方が良いです。
ビッグコアだと同時に処理できるプログラム数は減りますが、それぞれのプログラムの処理にかかる時間が短くなりますので、全体的に見ればビッグコアを採用した CPU の方が処理速度が速い事になります。
CPU を搭載する機器では、処理するプログラムの処理規模は大から小まであり、同時に処理するプログラム数は多い時もあれば小さい時もあるものです。
そこで、ビッグコアとスモールコアの両者を混在する形で採用し、ビッグコアとスモールコア両者の良いところを活かす CPU もあります。
ビッグコア | ・CPU の搭載コア数を多くできない ・単一のプログラムの処理速度に強い CPU を作れる |
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スモールコア | ・CPU の搭載コア数を多くできる ・同時に処理できるプログラム数が多い CPU を作れる |