低価格ミニノートパソコンの登場は、パソコンに求めるものが変わるきっかけとなるか

低価格ミニノートパソコンの衝撃

2008年に、日本において ASUS 社の低価格ミニノートパソコンが登場し、価格が5万円以内という安さの魅力もあってか、飛ぶように売れました。

その後、海外大手パソコンメーカーや国内大手パソコンメーカーから、同様な低価格ミニノートパソコンが発売され、2008年に最も多くの注目を集めたと言えるくらいのパソコンとなりました。

ミニノートパソコンは、小型なせいもありますが、価格が安い事もあり、機能や性能はかなり制限されたものとなっています。しかし、それでもインターネットやメール程度に使用するなら十分であり、購入者からの評価も上々のようです。これは、高機能で高性能なパソコンではなく、価格が安ければそれなりの機能と性能で満足するユーザーが多いという現れでしょう。

2009年になっても低価格ミニノートパソコンの注目度は高く、今後は低価格を維持しながら、さらに機能と性能が充実したモデルが登場すると予想されます。よって、2009年以降も、低価格ミニノートパソコンの売れ行きは大幅に伸びるでしょう。

ミニノートパソコンの登場によって、パソコンに求めるものが変わるか

ところで、低価格ミニノートパソコンが普及し始めた事により、消費者がパソコンに求める機能や性能、価格が変わってくるとは考えられないでしょうか。

日本国内では、今のところパソコンといえば、国内大手メーカーの高付加価値で高価なモデルが主流ですが、低価格ミニノートパソコンを使ったユーザー、またはその口コミを聞いた方が、高価な国内メーカー製パソコンを選ぶ必要は無いと考える可能性が出てきたと思います。

ASUS では、低価格デスクトップパソコンも販売していますが、今後こちらのモデルも好調な売れ行きを見せるかもしれません。また、おなじくらいの低価格で販売する海外メーカー( Dell や HP など)のパソコンに注目が集まり、売れ行きが伸びるかもしれません。

もし、そうなってしまうと、国内メーカーはかなり苦境に立たされるでしょう。同じくらい価格を下げて対抗する手段もあるでしょうが、ASUS などの海外メーカーは、製造コストが低いなど、低価格パソコンを製造できる大きな強みがありますので、もし価格の面で勝負となると、国内メーカーは厳しいかもしれません。

現時点でもそうしてるように、国内メーカーは、品質や高機能などの付加価値で海外メーカーと差別化を図る手段もありますが、低価格なパソコンを販売するメーカー製パソコンにも、既に十分な高さの品質があります。また、機能を充実しても、結局使わないものばかりで、その機能に対して無駄なコストを支払っていると消費者に判断されたら、逆に不利になってしまうでしょう。

しかし、国内メーカーには、手厚いサポート体制が整っている安心感やブランド価値が高いため、簡単には海外メーカー製パソコンの方が売れるようにならないでしょう。私は、2009年以降、海外メーカー製パソコンのシェアが国内で伸びるとは思っていますが、国内においては国内メーカー製パソコンのシェアを上回らないと予想しています。

ですが、いつまでも国内メーカーは、高付加価値のパソコンを高い価格で販売し続けていると、いずれ消費者は、そこそこの価値があって安い価格の海外メーカー製パソコンの方へ流れてしまう可能性があります。

2009年初頭になった現時点でも、国内メーカーのパソコンは、高付加価値で高価なモデルが主流ですが、数年後にはガラリと状況が変わってしまっているかもしれません。

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2023/09/07 更新