なぜインテル製CPU搭載パソコンが多いのか

多く見かけるインテル製CPU搭載パソコン

2002年頃、私は自分専用のパソコンを初めて購入しましたが、当時の各国内大手メーカー製パソコンを見ると、インテル製の Pentium 4 か Celeron を搭載するパソコンが多かったと記憶しています。AMD製の Athlon や Duron を搭載するパソコンも見た記憶がありますが、インテル製のCPUを搭載するパソコンに比べ、その数は少ないものでした。

2008年になっても、国内大手メーカー製パソコンには、インテル製CPUを搭載するパソコンが多いです。また、ショップブランド(オリジナルパソコン)を販売するパソコンショップを見ても、インテル製CPUを搭載するパソコンの方が多いと言えます。

ところで、なぜインテル製CPUを搭載するパソコンが多いのでしょうか。インテル製CPUの方が、質が良く、優れた製品だからなのでしょうか。私が初めてAMD製CPUを搭載したパソコンを購入したとき、どこのサイトか覚えていませんが、AMD製CPUは安いけど安定性に劣る等の情報が掲載されたサイトを見たので、何かトラブルが起きやすいのかと思いましたが、実際にAMD製CPUが搭載されたパソコンを使ってみると、至って何も起こらずに正常に使え、そのパフォーマンスに満足でした。なので、インテル製CPUよりAMD製CPUの方が普及していても、不思議ではないと思いますが、今でも、国内で販売されているパソコンは、インテル製CPUが搭載されている事が多いです。果たしてその理由は何なのでしょうか。

知名度の違いが、シェアに影響しているのか

ウェブサイトの記事IntelとAMD,日本と日本以外の違いはどこから - 日経エレクトロニクス - Tech-On!にて、日本と、日本以外での市場シェアの違いについて書かれていますが、この記事によると、デスクトップパソコンの場合、米国では2005年秋以降、AMD社が7割前後のシェアを占めており、一方日本ではインテル社が9割超のシェアを占めているそうです。また、サーバー機の場合でも、日本ではAMD社のシェアの少なさが顕著のようです。

さらに記事では、なぜ日本はインテル社のシェアが多いのか述べられており、その理由の一つが広告戦略の違いであると推測しています。記事によると、米国ではAMD社の広告による宣伝がよく見られますが、日本ではインテル社の広告がよく見られるのだそうです。確かに、インテル社の広告は何度も見た記憶がありますが、AMD社の広告は見た覚えがあまりありません。記事の筆者は、広告戦略の違いだけが市場シェアの違いになっているとは断言せず、他の方に取材を行なって聞いた意見も掲載しており、「日本以外の国では自作パソコン市場が大きく、ブランドを気にしないユーザーが多いから、コストパフォーマンスの高いAMD社のCPUが評価された。」、「日本では高いものほどよく売れる。」、「日本ではテレビ機能等が付いた多機能のパソコンが売れる傾向にある。」等の意見が多く聞かれたそうです。

確かに、日本人はブランド好きであるとよく言われていますが、パソコンにもブランド好きが表れている事は意外なのかもしれません。高いものほどよく売れるからというのは、購入者は、高いものの方が、質が良く信頼性が高いと判断をするからなのかもしれません。

現状の最新パソコンを見ると、インテル製のCPUを搭載するパソコンの中から選ばざるを得ないような状態なので、インテルかAMDにするか迷う状態になるケースは少ないのではないかと思いますが、やはり知名度の大きさが関係していると思います。私もそうなのですが、ある家電製品を購入しようと思ったら、とりあえず自分が知っている、または有名な家電製品のメーカーを検討しますし、最終的には有名なメーカー製品をとりあえず購入しようと決断する傾向にあると思います。パソコンを初めて購入したとき、もしインテル製CPU搭載パソコンか、AMD製CPU搭載パソコンを選ぶ事になっていたら、よく知っていたインテル製CPUの方を選んでいたかもしれません。ちなみに、当時は一つのパソコンメーカーの中からモデルを選ぶ事にし、そのメーカー製パソコン全てにインテル製CPUが採用されていたので、CPUの製造メーカーを選ぶ事態にはなりませんでした。

ただし、CPUに関しては、今では知名度では選びません。知名度が高いインテル製CPUと、AMD製CPUを比べても、どちらが優れているか簡単には判断できないと思うからです。それに、あるモデルを気に入り選択すると、ほぼ自動的にどちらかのメーカー製CPUに決まってしまうので、あまりCPUの製造メーカーの選択に迷う機会が無いのが現状です。

とすると、多くの購入者が、インテル製CPUかAMD製CPUにするか、迷う事は少ないと思われるので、知名度の影響は小さいものなのかもしれません。インテル製CPU搭載パソコンとAMD製パソコンが半々あり、知名度が高いインテル製CPU搭載パソコンの方がよく売れているのであれば、知名度の影響は大きいと言えるでしょうが、現状ではインテル製CPU搭載パソコンの方が多く、あまり選択の余地がないので、知名度の影響が大きいとは、言い切れないでしょう。過去を振り返っても、インテル製CPU搭載パソコンの方が人気ある等、購入者がインテル製CPUを選ぶ傾向にある話は、あまり聞いたことがありません。

やはり、なぜパソコンメーカーは、インテル製CPUを多く採用するのかわからないと、インテル製CPUパソコンが多い理由を説明できなさそうです。

キャンペーン(PR)
マウスコンピューター
安さで勝負する数少ない国内パソコンメーカーのマウスコンピューターでは、「春のパソコンセール」を実施中です。一部のモデルのみですが期間限定で最大70,000円OFFです。
(4月24日迄)
デル
いち早く直販とBTOカスタマイズでの販売方式で大幅なコスト削減を実現したデルでは、「今週のおすすめ製品」を実施中です。対象製品が最大20%OFFです。
(キャンペーン実施中)
パソコン工房
BTOパソコン、PCパーツ、周辺機器等を安く販売するパソコン工房では、「WEB開催!スプリングセール」を実施中です。ゲーミング・クリエイター向けパソコンなどが対象です。
(4月23日迄)

CPU メーカー関連

2023/09/07 更新