なぜ日本国内では iPhone のシェアが高いのか

世界的に見れば Android が主流、日本国内では iPhone が主流

日本国内では、2015年に入っても iPhone は人気であり、シェアが高い状況が続いています。iPhone と競合するのが Android スマートフォン(以下 Android と略)ですが、世界的に見ればスマートフォンの主流は Android です。しかし、日本国内では iPhone が主流です。

なぜ日本国内では iPhone が主流なのか、その要因は様々あり、複雑に絡み合っていると思われますが、以下に iPhone が売れて高いシェアを獲得している理由について記載します。

日本国内では iPhone のシェアが高い理由

iPhone を安く買える

iPhone は、全体的に見て高性能、高機能であり、価格が高いスマートフォンです。iPhone には、性能と機能が抑えられたモデルはありません。iPhone の価格はモデルによって異なりバラバラですが、10万円くらいはするものです。

仮に10万円とすると、iPhone を買おうとしても簡単には買えない人が結構出てきます。しかし、日本国内のキャリア(NTTドコモや KDDI(au)、ソフトバンク等)は、昔から携帯電話やスマートフォンを安く買える仕組みを整えており、新しいモデルを実質0円で購入できたり、数万円という大幅な割引等で購入できます。

各キャリアは、これではモデルの販売のみでは利益を出すどころか赤字ですが、ユーザーが毎月支払う通信サービスの料金で利益を出すようにしているため、ユーザーはモデルを安く購入できます。

このような利益を出す仕組みを取っていると、各キャリアはユーザーがモデル購入後すぐ通信サービスを解約しては困りますので、各キャリアは2年間程度は通信サービスの契約をし続けるようユーザーを縛り、その期間中に解約するなら高額な違約金を支払うようユーザーと契約しています。

ユーザーにとっては不利となる契約となりますが、安く買えるという大きなメリットに魅力を感じ、iPhone の購入者の増加につながったと思われます。

海外では、モデルの価格は多少の割引はあっても、日本国内のように大幅に安く買えないのが一般的ですので、価格が高い iPhone よりも Android の方が人気が高いです。Android には、性能と機能が抑えられた価格が安いモデルが多いです。

iPhone を優先的に販売している

Android に価格が安いモデルがあるなら、Android も安く買える事になりますが、各キャリアが販売する Android は、日本国内向けに開発されており、性能と機能は高めであり、おサイフケータイやワンセグ等、日本国内独自の機能が搭載されているため、価格が高いです。

Android の価格が高くても、各キャリアが iPhone と同様に大幅に割引して販売すれば、iPhone に限らず Android も安く買える事になります。

しかし、iPhone のメーカー Apple は、各キャリアに対し販売ノルマを課しており、達成できなければ高額な違約金を支払うよう各キャリアと契約しています。

そのため、各キャリアは iPhone を特別扱いして販売せざるを得ませんので、iPhone の方が安く買える事になってしまっています。iPhone と Android、どちらも高性能、高機能であり、優劣つけるのが難しいほど差がなければ、ユーザーは安く買える方を選ぶのが自然だと思われます。

さらに優先的に販売するという事は、ただ安くするだけでなく宣伝にも力を入れ、ユーザーに購入をすすめてきますので、ユーザーに Android を選びたいという明確な理由が存在しなければ、iPhone を選んでしまうと思われます。

iPhone への満足度が高い

iPhone の価格が安くてお得に買えても、もし完成度が低くて不満に感じるユーザーが多ければ、買い替えの際に iPhone をまた選ぶユーザーは少なく、また悪評が広がりシェアが落ちると思われます。

iPhone に不満を感じ、二度と買う事はないと決めたユーザーもいるでしょうが、iPhone の完成度は高く、使いやすくてデザインが良く、iPhone を買って大満足なユーザーの方が多数派だと思われます。

買い替えでまた iPhone を選ぶユーザーが多ければ、シェアの維持につながりますし、好評が広がり、それを聞いて初めて iPhone を買うユーザーが増え、シェアの向上につながります。

日本国内では、このような売れる好循環が生まれ、iPhone のシェアの向上が実現したと思われます。iPhone に満足するのは日本人に限らず世界中の人も同じでしょうから、海外でも同様な売れる好循環が生まれてもおかしくないでしょうが、安く買えるという条件がないと、なかなか売れる好循環は生まれないと思われます。

同調圧力が強い

日本は同調圧力が強いと言われています。iPhone が売れて、ある程度シェアを獲得してからは、みんな iPhone を持っているからという理由で iPhone を買った人は多いと思われます。みんなが使っている iPhone なら安心感があり、使い方がわからない等のトラブルが発生したら、周囲にいる iPhone ユーザーを頼れます。

iPhone は完成度が高いスマートフォンであり、周囲に関係なく iPhone を選ぶ人も多いでしょうが、日本は同調圧力が強い事は、iPhone のシェアが高い状態が続く要因の一つになっていると思われます。

日本国内では、スマートフォンは iPhone が先に進出してきて、Android が出遅れてきましたので、もし Android が先に進出してきていたら、Android が先に普及し、Android の方がシェアが高くなったかもしれません。

韓国メーカー、中国のメーカーを避けている

Android のメーカーは、世界的に見ると韓国のサムスン、中国のファーウェイやシャオミ等が有名であり、高いシェアを獲得しています。しかし、日本国内では高いシェアを獲得していません。日本と韓国、日本と中国の関係は悪くなったため、ユーザーは韓国メーカーの Android、または中国メーカーの Android を避けてしまっているのかもしれません。日本と韓国、日本と中国の関係が良かろうが悪かろうが、韓国メーカーと中国のメーカーへの信頼が低いからかもしれません。

しかし、Android のメーカーには、ソニーやシャープ、富士通等、日本国内メーカーも存在しますので、Android が欲しいけど韓国と中国のメーカーが嫌であれば、日本国内メーカーの Android を選べば済みます。

そのため、韓国メーカーや中国メーカーが嫌で Android が売れず、iPhone のシェアが高くなっている可能性は非常に低いでしょうが、世界的に見て勢いのある Android メーカーが日本国内では奮わない事は無視できません。

もし日本国内において、韓国メーカーと中国メーカーの人気が高まれば、Android のシェアが高まり、iPhone のシェアは落ちるかもしれません。

iPhone のシェアは落ちる可能性がある

iPhone が売れて高いシェアを獲得している理由を幾つか記載しましたが、それらの中では、iPhone を安く買える、iPhone を優先的に販売している、iPhone への満足度が高い事の影響が大きいと思われます。この3つがあれば、iPhone は安定して高いシェアを獲得し続けると思われます。

これからも、iPhone は満足度が高いモデルであり続けるでしょうが、iPhone を安く買える、iPhone を優先的に販売している事は変わるかもしれません。

簡単に言うと、キャリアが携帯電話やスマートフォンを安く販売できるのは、ユーザーが毎月支払う通信サービスの料金が高いからです。つまり、携帯電話やスマートフォンの割引分を、ユーザー皆が分担して支払っています。

高額な携帯電話やスマートフォンを買い、頻繁に高額な携帯電話やスマートフォンに買い替える人にとってはお得ですが、あまり携帯電話やスマートフォンを買い替えない人や、低額な携帯電話やスマートフォンを買う、または買い替える人は損しています。

このような不公平を生む状況を政府は問題視しており、2015年になって政府は対策を打つだろうという見方が強まってきました。いずれは携帯電話やスマートフォンを大幅に安く買えないよう規制するかもしれません。そうなれば、毎月支払う通信サービスの料金が安くなるかもしれません。

iPhone を安く買えなくなれば iPhone が売れなくなり、各キャリアは iPhone のメーカー Apple が課した販売ノルマを達成するのが困難になり、iPhone の販売から撤退するキャリアが出てくるかもしれません。

そうなれば、いくら iPhone の完成度が高く素晴らしいものであっても、日本国内で高いシェアを維持するのは困難になると思われます。

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2016/02/08 更新