液晶ディスプレイには、非常に小さい四角い点が集まって、文字等を表示しています。縦や横の線なら段差は生じませんが、斜めの線になると段差が生じるため、ギザギザになってしまいます。
ClearType は、そのギザギザを、できるだけ滑らかに表示できるようにします。
一般的に使われるアンチエイリアシングも文字を滑らかに表示できますが、ClearType との違いは、ClearType は1ドット内にある三原色それぞれを分割してまで滑らかにする点が異なります。その違いを画像で見ていきます。
以下の画像「(1)アンチエイリアシング無効状態」は、斜めの黒い線がギザギザになっている様子を表現したものです。1ドット内にある三原色の部分が識別できるほど拡大されているとし、拡大せずに見れば三原色が混ざって白に見えるとします。つまり、背景は白色で、その中に斜めの黒線が存在しています。
以下の画像「(2)アンチエイリアシング有効状態」は、一般的に使われるアンチエイリアシングにより、ギザギザを滑らかにしている様子を表現したものです。一部の三原色が薄くなっているような箇所が、アンチエイリアシングによって変化した箇所であり、拡大せずに見ればグレーに見えます。
以下の画像「(3)ClearType 有効状態」は、ClearType により、ギザギザを滑らかにしている様子を表現したものです。一部の三原色が薄くなっている事に加えて、1ドット内の緑や青の部分が非表示になっている箇所が、ClearType によって変化した箇所です。
一般的に使われるアンチエイリアシングでは、1ドットごとに制御しますが、ClearType では1ドット内を3つに分割して制御しているため、擬似的に水平方向の解像度が3倍になり、一般的に使われるアンチエイリアシングよりもギザギザを滑らかに表示できます。
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