ドットピッチと文字等の表示サイズ
ドットピッチとは、1インチ当たりのドット数を表します。単位は dpi(dot per inch)が使われ、100dpi であれば1インチ当たり100個のドット数が存在します。ドットピッチは、隣り合うドット間の距離で表される事もあり、日本国内では単位は mm がよく使われます。ドットピッチが大きくなると、1インチ当たりのドット数が増えますので、各ドットのサイズは小さくなります。合わせて、ドットが集まって表示される文字等のサイズも小さくなります。
文字等の表示サイズが見づらいほど小さくなれば、目が疲れやすくなりますので、最適なドットピッチは人それぞれですが、自分に合うドットピッチを持つ液晶ディスプレイを選ぶ事が重要です。
文字等の表示サイズを大きくできるかは、Windows とソフトウェア次第で決まる
Windows Vista から、DPI スケールと呼ばれる機能が登場し、文字やアイコン、ボタン等の表示サイズを大きくできるようになりました。Windows Vista より前の Windows XP 等では、DPI 設定が存在し、文字の表示サイズは大きくできましたが、アイコンやボタン等の表示サイズは大きくできません。Windows Vista 以降の Windows を使うなら、ドットピッチが大きすぎて文字等の表示サイズが小さくなる問題は発生しないかというと、そうはなりません。
Windows に限らず、Windows 上で動作するソフトウェアも、使用する液晶ディスプレイの DPI に合わせて文字等の表示サイズを大きくできなければ、この問題は残り続けます。
そのため、ここではドットピッチが大きすぎる液晶ディスプレイで使用すると、文字等の表示サイズが小さくなるソフトウェアを使用する場合を考慮して、最適なドットピッチについて記載します。
もし、Windows Vista 以降の Windows を使い、使用する液晶ディスプレイの DPI に合わせて文字等の表示サイズを大きくできるソフトウェアに限って使用するなら、ドットピッチが大きすぎて文字等の表示サイズが小さくなる事を懸念する必要はありません。
文字等の表示サイズ以外の要素は考慮しない
文字等の表示サイズに関係なく、ドットピッチの大きさによって目の疲れやすさが異なってくる場合があります。例えば、粗く見えるほどドットのサイズが大きい、すなわちドットピッチが小さいと、目が疲れやすいと感じる人もいれば感じない人もいると思われます。
また、ドットを識別するのが難しいほどドットのサイズが小さい、すなわちドットピッチが大きいと、目が疲れやすいと感じる人もいれば感じない人もいると思われます。
これらは目の個人差によって目が疲れやすいか変わってきますので、ここでは考慮しません。文字等の表示サイズに関しても、目の個人差が影響はしてきますが、表示サイズが小さければ目が疲れやすくなるのは、たいていの人に共通する事だと思われますので、ここでは表示サイズに注目して、最適なドットピッチについて記載します。