Bluetooth SMART が付いている製品では、Bluetooth 4.0 で仕様に追加された機能 LE(Low Energy)を使用した通信が可能です。LE を使用して通信すると、大幅に消費電力を抑えられます。
Bluetooth SMART が付いている製品は、従来の通信はできません。従来の通信は、LE が登場する前から使われてきた Bluetooth の通信です。LE を使用した通信は、従来の通信とは互換性がありません。
Bluetooth 3.0 〜 1.1 対応機器(Bluetooth 3.0 対応機器、Bluetooth 2.1 対応機器、Bluetooth 2.0 対応機器、Bluetooth 1.1 対応機器)では従来の通信となります。そのため、Bluetooth SMART が付いている製品は、Bluetooth 3.0 〜 1.1 対応機器とは通信できません。
Bluetooth 4.0 対応機器では、LE を使用した通信のみ可能な製品もあれば、LE を使用した通信と従来の通信が可能な製品もあります。前者のような製品は、後に Bluetooth SMART が付けられるようになりました。
後者のような製品は、Bluetooth SMART READY が付けられるようになりました。(厳密には、Bluetooth SMART READY を付けるためには、LE を使用した通信と従来の通信が可能なだけでなく、他にも実装しなければならない仕様があります。)
どちらにせよ、Bluetooth SMART が付いている製品は、Bluetooth 4.0 対応機器と通信できます。
Bluetooth SMART READY が付いている製品では、LE(Low Energy)を使用した通信だけでなく、従来の通信も可能です。Bluetooth 3.0 〜 1.1 対応機器と通信できますし、Bluetooth 4.0 対応機器と通信できます。
機器 | 通信 | Bluetooth 3.0 以前との互換性 |
---|---|---|
Bluetooth SMART | LE を使用した通信が可能 | Bluetooth 3.0 〜 1.1 対応機器とは互換性がない |
Bluetooth SMART READY | LE を使用した通信が可能 従来の通信が可能 |
Bluetooth 3.0 〜 1.1 対応機器と互換性がある |
Bluetooth が使える機器では、基本的にパソコン等がホスト側、周辺機器等がクライアント側となります。Bluetooth SMART が付いている製品はクライアント側の機器、Bluetooth SMART READY が付いている製品はホスト側の機器に多く見られます。
ホスト側の機器は、様々な Bluetooth 対応機器と接続して使えるようにしておく必要性が高いため、Bluetooth SMART READY である事が強く求められます。
クライアント側の機器では、消費電力の低さが重要になる、すなわち搭載バッテリー容量が小さい、または小型電池を搭載する場合等に、Bluetooth SMART である事が強く求められます。