無線 LAN のチャネル干渉

無線 LAN での通信の調子が悪くなる原因

無線 LAN を利用していると、通信速度の低下、もしくは通信が度々切れたりと不安定になってしまう現象が生じる場合があります。その原因の一つとして、チャネル干渉があります。

チャネルとは、無線 LAN でデータの送受信を行うために必要な周波数の幅の事です。親機(アクセスポイント)と子機(無線 LAN アダプタ)は、同じチャネルを利用して通信を行います。

もし、別の親機と子機も同じチャネルを利用して通信していると、チャネル干渉が生じます。親機と別の親機の電波が届かないほど離れていれば、同じチャネルを利用していてもチャネル干渉は生じませんが、屋内に留まらず屋外に十分届く親機がありふれた世の中、高い確率でお互いの電波が届く範囲に親機は存在します。

そのため、無線 LAN を利用する場合は、チャネル設定を適切に行う必要があります。特に親機が密集している環境では、チャネル設定に気をつける必要があります。たいていの親機には、他の親機が使用していないチャネルを自動で設定してくれる機能がありますが、親機に限らず無線を利用する機器が多く存在する場合は自動設定では上手くいかず、手動設定の方が良い場合があります。

同じチャネルじゃなくてもチャネル干渉は起きる

無線 LAN の規格の内、 IEEE802.11b、 IEEE802.11g、 IEEE802.11n があり、これらは 2.4 GHz の周波数帯域を使用します。それぞれ利用可能なチャネル数は 1ch〜13ch の13個です。IEEE802.11b には 14ch も存在し、チャネル数は14個となりますが、ここでは無視します。

チャネル干渉を起こさないようにするには、1〜13ch から使用されていないチャネルを利用すれば良いのですが、番号が近いチャネルが使用されているチャネルを利用してもチャネル干渉が起こります。

その理由は、チャネル間隔が 5MHz であり、チャネル幅が 22MHz だからです。つまり、チャネル幅がチャネル間隔よりも広いため、隣のチャネル、さらに隣のチャネルと利用するチャネル幅が重なってしまうのです。

重ならないようにするには、十分間隔を取ったチャネルを利用する必要があります。もし 1ch が使用されているなら、22MHz 以上間隔がとれる 6ch 以降のチャネルを利用する必要があります。(6ch であれば、1ch から 5×5MHz = 25MHz の間隔があります。)

これを考慮すると、1ch,6ch,11ch、または 2ch,7ch,12ch、または 3ch,8ch,13ch といった組み合わせであれば、チャネル干渉が起きません。ただし、これでは親機が3台までとなり、それ以上増えるとどうしてもチャネル干渉が起きる状態となります。

異なるチャネルを使っていれば、チャネル干渉が起きない無線 LAN 規格

無線 LAN の規格の内、 IEEE802.11a、 IEEE802.11n は、5GHz の周波数帯域を使用します。(IEEE802.11n は、2.4GHz と 5GHz の周波数帯域を使用できます。)

これらの規格では、各チャネル幅が重ならないようチャネル間隔がとられており、使用されているチャネルの隣接チャネルを使用してもチャネル干渉が起きません。(IEEE802.11n で 2.4GHz の周波数帯域を使用する場合は、チャネル干渉が起きます。)

また、チャネル数が19個もあり、各親機が同じチャネルを使用するといった状態が起きにくいです。IEEE802.11a は障害物に弱く、壁越し等の条件があると接続できなくなる場合があるといったデメリットがありますが、IEEE802.11b や IEEE802.11g、IEEE802.11n(2.4GHz の周波数帯域を使用)チャネル干渉に悩まされた場合は、使用する無線 LAN の規格を IEEE802.11a、もしくは IEEE802.11n(5GHz の周波数帯域を使用)へ変更する事は有効な手段です。

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2023/09/07 更新