キーボード

自分に合うキーボードは人それぞれ

キーボードは、パソコンを使うとき無くてはならないものですが、どのキーボードも、入力可能なキーの種類や数はほぼ一緒です。しかし、それぞれのキーの配置や形状が異なり、特にそれらの違いが重要になってきます。なぜなら、正確に速く打ちやすいキーボードを使う方が、作業効率があがり快適ですが、それはキーボードのキーの配置や形状によって左右される事が多いからです。

例えば、私は手が大きいので、キーボードのサイズが大きいほど、打ちやすいです。大きさが違うキーボードをそれぞれ使用してみると、サイズが大きいキーボードを使うほうが、打ちミスが少なく、手や肩が疲労しにくいです。

人によっては、キーの配置パターン等の他の要素も重要になってくるでしょうが、実際にキーボードを使ってみないと、使い心地が良いかわかりません。よってキーボードを試しに使う事ができると良いのですが、それができるショップ等は少ないです。ノートパソコンの場合は、家電量販店等のパソコンショップで展示していますので、実際に手を触れてみて、使い心地を確認する事ができます。

キーボードのタイプ(パンタグラフ、メンブレン、メカニカル)

キーボードの使い心地を決めるのに重要なのが、キーを押した時の感覚です。その感覚は、キーの構造によって決まり、その種類の主流には、パンタグラフ、メンブレン、メカニカルの3つのタイプがあります。

パンタグラフでは、キーの上部をパンタグラフ形状のアームで支えており、一般的にキーの深さ(キーストローク)が浅く、押すときに必要な力が弱く設定されています。また打つときに発生する音が小さいです。多くのノートパソコンでは、このパンタグラフ式のキーボードが採用されており、外部接続タイプのキーボードにも多く採用されています。

メンブレン式では、キーを押すとキーの内部にある膜が歪み、接点が触れ合う事によりキーが反応します。メンブレン式では、一般的にパンタグラフ式に比べ、キーが深く、押すときに必要な力が大きく設定されているため、しっかりとした打ち心地が得られます。デスクトップパソコンに付属するキーボードの多くは、このメンブレン式であり、多くのキーボードに採用されています。

メカニカル式では、3つのタイプの中で一番構造が複雑であり、一つ一つのキーの製造に手間がかかるため、価格が高くなりがちです。メンブレン式と似て、キーの深さがあり、押すときに必要な力が大きく設定されており、確実な押し心地が得られます。また押すときに出る打鍵音は独特で大きく、それが人気の一つともなっています。メカニカル式のキーボードは、キーを打ったときに発生す音が大きい製品が多いため、静かな環境で使いたい方は選択に注意が必要です。 打鍵音を抑えたメカニカル式もありますので、打鍵音が気になる方は、打鍵音を小さくした製品を選ぶと良いです。

接続タイプ PS/2 、 USB

キーボードの接続タイプには、主に次の2つ PS/2 (ピーエスツー) と USB があります。前者の PS/2 は、広く普及しており、どのパソコンでも使える接続タイプと言えます。最近は後者の USB 接続タイプのキーボードが増えており、パソコン本体に付属するキーボードが USB 接続タイプであるのも珍しくありません。

どちらを選んでも問題が起きる事はないでしょうが、接続したいパソコン周辺機器の数の割りに、パソコン本体のUSBインターフェース数が少ない場合は、PS/2 タイプが良いでしょう。またマウスも接続タイプが PS/2 と USB に分かれますが、キーボードとマウスの接続タイプは同じにしておくのが無難です。一方が PS/2 でもう一方が USB というように両者で異なると、パソコンが起動しない等のトラブルが起きる可能性があります。

109と109Aの違い

キーボードの各キーの並び方には、幾つか種類があります。国内で売られているWindows用キーボードの主流は109と呼ばれる配列パターンです。販売されているキーボードの多くは109となっていますが、中には109Aと呼ばれる配置パターンをしたキーボードもあります。109では、Windowsでは入力できない文字が印字されているキーがありましたが、109Aではそのような印字があるキーがありません。109と109Aのとちらを選んでも問題ないでしょうが、109に入力できない文字が書いてあるキーがある事を知らないと、やや混乱する場合があるかもしれません。

しかし、109と109Aの違いは、以下の2つの画像を見るとわかるように一部(9つのキー)だけです。左が109、右が109Aですが、左右比べると、左(109)にあった文字が右(109A)では幾つか消えており、それらがWindowsでは対応していない文字です。また、〜が109Aでは正しく入力できる位置(へがあるキー)に来ており、わかりやすくなっています。

109 109A
109 109A

キーストローク(各キーの深さ)

キーボードによって、キーの深さが違います。キーの深さが長いほど、キーを深く押す事になります。キーの深さはキーストロークと呼ばれ、その定義は押していない状態から押した状態の差をとった長さです。キーストロークの数値は、キーボードのスペックに書いてある事が多いですが、外箱等には書いてない場合があり、購入時に確認できない事もあります。各メーカーのキーボードの詳細ページにキーストロークが書いてある場合が多いので、購入前にそこで確認できます。

私の好みですが、キーが深いキーボードの方が押し心地が良く使いやすいです。押すのに必要な強さの違い等も影響してくると思いますが、使いやすいキーボードは適度なキーの深さになっていると思います。しかし、キーの深さが浅い方が使いやすいという方も大勢いますので、どちらが良いかは一概に言えません。また使いやすさを追求して、位置によってキーの深さを変えている製品もあります。

キーの深さについては、人それぞれ好みがあるでしょうから、キーの違うキーボードを幾つか購入してみて、使いやすいキーの深さを見つけるのがおすすめです。パンタグラフ式のキーボードは、キーが浅い製品が多く、メンブレン式やメカニカル式のキーボードでは、キーが深い製品が多いです。私の場合、キーの深さが違うキーボードを使い比べてみると、全くといって良いほど、両者で使用後の疲労感が違い、キーが深い方が疲れにくいです。

ケーブル長

有線で接続するタイプのキーボードの場合、キーボードの位置とパソコン本体までの距離が近ければ、ケーブルの長さは短くても良いでしょうが、キーボードとパソコン本体までの距離が離れている場合、長いケーブルが必要です。例えば、大画面液晶モニターを使つと、画面から離れてキーボードを操作する場合もあるでしょう。そのような場合、多くは液晶モニターの近くにパソコン本体を設置するので、キーボードとパソコン本体までの距離が長くなりますので、長いケーブルが必要です。

多くのキーボードは、ケーブルの長さが1.5m程度なので、自分の使用スタイルに合わせて3m等の長いケーブルが付属したキーボードを選ぶか、無線で接続するタイプのキーボードを選ぶと良いです。

パソコン本体にキーボードが付属するとは限らない

直販パソコンショップにて販売されているパソコン本体には、通常キーボードやマウスが付属しますが、付属させないで購入する事が可能にしてある直販ショップが多いです。よって、別途で購入したキーボードがあるなら、それを使いまわす事が可能です。ただし、キーボードが必ず付属してしまうケースもあります。

また、パソコン本体にキーボードが付属するとは限らず。直販ショップによっては、キーボードを付属しないで販売している場合もあります。

ノートパソコンのキーボード

ノートパソコンは、本体とキーボードが一体になっているため、キーボードの使いやすさは、本体サイズに依存します。A4サイズやB5サイズは、本体サイズが大きいため、キーボード面積にもある程度余裕があり、使いやすいです。モバイルサイズといった小型のノートパソコンは、キーボード面積も小さくなるため、使いやすさが劣ります。

ほとんどのノートパソコンでは、USB接続で、外部キーボードが使えますので、自分の好みのキーボードを使う事が可能です。よって、状況によって、キーボードを使い分ける事ができます。例えば、モバイルサイズのノートパソコンを自宅で使うとき、もし本体のキーボードよりUSB接続のキーボードの方が使いやすいと感じるのであれば、USB接続のキーボードを使って作業効率をあげる事ができます。
2023/09/07 更新