倍速値が大きくなると、書き込み時間の短縮効果が出なくなってくる理由

ディスク内側部分では、倍速値が落ちる

CD ドライブや DVD ドライブの書き込み速度は、倍速値で表します。倍速値が大きいほどデータ書き込み速度は速く、書き込みにかかる時間が短くなります。

ここでは DVD に注目しますが、DVD では1倍速(等倍速とも呼ばれる)だと、1秒間に1385KB(キロバイト)のデータを書き込み可能です。2倍速の場合2770KB/sとなり、4倍速の場合5540KB/sとなります。

1倍速の場合、容量 4.7GB 分のデータ書き込みにかかる時間は約60分かかります。2倍速の場合、1秒間に可能なデータ書き込み量が2倍となりますので時間は約30分、同様に4倍速の場合は約15分かかります。

同様に計算すると、8倍速の場合は約7.5分かかりますが、8倍速あたりから実際のデータ書き込み時間と合わなくなってきます。実際には、8倍速だと約10分かかります。

その理由は、1秒間に書き込み可能なデータ量を維持しながらデータ書き込みするためには、DVD の内側の部分に行くほど DVD を速く回転させる必要がありますが、物理的な限界で DVD が壊れてしまうため、DVD の内側の部分にデータ書き込みを行う際は、DVD の回転速度が落ち、倍速値も落ちるからです。

DVD

上記の画像は DVD を表した図です。DVD の内側から外側へ向かってデータを書き込んでいきますが、内側にある赤線上と外側にある青線上では、1周分の長さが異なります。赤線の方が短いので、1周分に書き込めるデータ量は赤線上の方が小さいです。

そのため、1秒間に書き込むデータ量を同じにするためには、青線上よりも赤線上に書き込む時の方が、必要な DVD の回転速度が速くなります。

例えば、4倍速でデータを書き込む場合、データ書き込み場所が内側ほど DVD の回転速度が速く、外側ほど DVD の回転速度が遅くなります。

8倍速でデータを書き込む場合は、全体的に DVD の回転速度を上げなくてはなりませんが、DVD の内側にて8倍速でデータを書き込もうとしても、回転速度が速すぎて DVD が壊れてしまうため、4倍速でデータを書き込み、データ書き込み場所が DVD の外側へ行くにつれて4倍速から8倍速まで上がっていきます。

つまり、DVD 全体で見ると8倍速で書き込んでいないため、実際に8倍速でデータを書き込みした場合にかかる時間が、約7.5分ではなく約10分となります。

このように、書き込み時間の短縮効果が出なくなってくる現象は、倍速値が大きくなるほど目立ってきます。16倍速でデータを書き込む場合、実際に16倍速で書き込める領域は DVD 全体の半分もありません。もし DVD 全体にて16倍速でデータを書き込めれば約3.75分かかりますが、実際は約6分かかります。

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2023/09/07 更新