電源ユニットのコンバイン出力で注意が必要な事

コンバイン出力とは

電源ユニットの仕様には、各系統ごとに最大出力電流、最大出力電力が記載されています。製品にって多少記載の仕方は異なりますが、たいていは以下のように一部の複数の系統を合わせた最大出力電力が記載されています。

  +3.3V +5V +12V1 +12V2 -12V -5V +5VSB
最大出力電流 20A 20A 30A 30A 1A 1A 5A
最大出力電力 100W 600W 12W 5W 25W
総出力 650W

上記の仕様だと、+3.3V と +5V の最大出力電力 100W、+12V1 と +12V2 の最大出力電力 600W が複数の系統を合わせた最大出力電力となっており、これをコンバイン出力と言います。

総出力も複数の系統を合わせた最大出力電力ですので、コンバイン出力と言えますが、総出力は必ず複数の系統を合わせた最大出力電力となりますので、コンバイン出力と呼ばれる事は少ないです。

コンバイン出力で注意が必要な事

コンバイン出力で注目すべき点は、各系統の最大出力電流から計算した最大出力電力の合計とコンバイン出力が合わない事です。+12V1 と +12V2 であれば、各系統の最大出力電力は 360W(12V×30A)となりますので、コンバイン出力は 720W になりそうですが、実際は 600W になっています。

これは、+12V の最大出力電力は 600W、すなわち最大出力電流は 50A ですが、1系統に出力電力が偏った場合を考慮して最大出力電力を大きくしているためです。

もし、+12V の各系統に等分となれば、1系統の最大出力電力は 300W、すなわち最大出力電流 25A となり、1系統での消費電力が 300W を超えないようにする必要があります。

また、コンバイン出力の場合は、別の系統の最大出力電流が仕様に記載されている値よりも小さくなる場合がある事に注意が必要です。

上記の仕様の場合、+12V1 で出力電流が 30A となると出力電力は 360W(12V×30A)となり、+12V2 では最大出力電力は 240W(600W-360W)、すなわち最大出力電流は 20A(240W÷12V)になり、30A よりも少なくなります。

同様に +3.3V と +5V でも別の系統の最大出力電流が仕様に記載されている値よりも小さくなる可能性がありますが、パソコンでは +12V の系統で消費電力が大きくなるため、+12V 以外の系統にてコンバイン出力であっても注意する必要性は低いです。

また、総出力は各系統の最大出力電力の合計値よりも小さく、上記の仕様だと +12V(+12V1 と +12V2)で消費電力が 600W(650W-600W)になると、残りの系統では消費電力が 50W を超えないようにする必要がありますが、パソコンでは +12V の系統で消費電力が大きくなるため、+12V で出力オーバーにならなければ、他の系統で出力オーバーになる可能性は非常に低いです。

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2023/09/07 更新