USB Power Delivery は、規格上では最大 100W までの電力供給に対応していますが、実際に供給可能な最大電力はプロファイルによって定義されます。
プロファイルには複数の種類があり、USB Power Delivery に対応するパソコンや周辺機器等は、どのプロファイルに対応しているかによって、供給可能な最大電力が決まってきます。
以下は、プロファイルの種類と、各プロファイルに定義されている電圧、最大電流、最大電力です。
プロファイル | 電圧 | 最大電流 | 最大電力 |
---|---|---|---|
プロファイル1 | 5V | 2A | 10W |
プロファイル2 | 5V | 2A | 10W |
12V | 1.5A | 18W | |
プロファイル3 | 5V | 2A | 10W |
12V | 3A | 36W | |
プロファイル4 | 5V | 2A | 10W |
12V | 3A | 36W | |
20V | 3A | 60W | |
プロファイル5 | 5V | 2A | 10W |
12V | 5A | 60W | |
20V | 5A | 100W |
USB Power Delivery により電力供給する前に、お互いにプロファイルに関する情報をやり取りし、どのプロファイルを利用するのか決めます。
例えば、プロファイル1から4に対応しているパソコンと、プロファイル3に対応している周辺機器を接続するとします。
お互いにプロファイルに関する情報をやり取りしたら、プロファイル3を利用することに決め、最大 10W か 最大 36W の電力供給を行うことになります。
電圧は、ハードウェアによって決まりますが、基本的には電力供給をする側が複数の電圧に対応しており、電力供給を受ける側次第で電圧が決まってきます。
先のパソコンと周辺機器の例だと、周辺機器が 5V であれば最大 10W、12V であれば最大 36W の電力供給を行うことになります。