パソコンに搭載する電源ユニットを選ぶ際に重要になってくるのは、電源容量です。電源容量が足りなければ、パソコンは起動できません。
起動したとしても、パソコンに搭載される各 PC パーツは負荷に応じて消費電力が変わるため、起動中に電源容量が足りなくなると、勝手にシャットダウンしたり再起動します。
このような事が起きないように、電源容量が不足しないように選ぶ必要がありますが、そのためには必要な電源容量を計算する必要があります。
必要な電源容量の計算方法
電源容量が不足しないように選ぶ必要がある
最大消費電力を見積もる
必要な電源容量を計算するためには、パソコン全体の最大消費電力を見積もる必要があります。パソコンに搭載される PC パーツを大まかに分け、それぞれの最大消費電力の見積もり方を記載すると以下のようになります。
他にも冷却用ファン等、電力を消費する PC パーツがありますが、最大消費電力は小さいため、ここでは無視します。
一般的な仕様のパソコンで、全体の最大消費電力を大きく左右するのは CPU とビデオカードです。どちらも高性能だと最大消費電力が非常に大きいです。
これら以外の PC パーツでは、最大消費電力は小さめのため、製品による違いを考慮せず、最大消費電力が大きい製品を基準として一律な最大消費電力としています。
TDP は、最大消費電力時の最大発熱量の大きさですが、消費された電力が全て熱に変わる訳ではありませんので、最大消費電力は TDP より大きくなります。
最大消費電力は、大体 TDP の1.5倍程度に見積もっておけば十分です。性能が高い CPU ほど、最大消費電力は TDP より大きくなる傾向があり、トップクラスの性能を持つ CPU だと 1.5倍を超えてくる場合がありますので、2倍程度に見積もっておくと安心です。
最大消費電力の公称はしており、その公称最大消費電力を記載しているウェブサイトは数多く存在しますが、一部の製品では最大消費電力を非公開としています。
その場合は、製品の最大消費電力を調査して公開しているウェブサイトを見つけて参考にする必要があります。
それでも見つからない場合は、ハイエンドのビデオカードは 300W、ミドルレンジのビデオカードは 200W、ローエンドのビデオカードは 100W を最大消費電力の目安とします。
ただし、トップクラスの性能を持つビデオカードの最大消費電力は 500W 程度になってきますが、このようなビデオカードは最大消費電力が重要なため、公称されていない事はまずありません。
CPU | 最大消費電力は製品によって大きく異なるため、仕様から調べる |
---|---|
メインメモリー | 5W×搭載枚数 |
マザーボード | 50W |
ストレージ | HDD の場合は 25W×搭載台数 SSD の場合は 15W×搭載台数 |
光学ドライブ | 25W×搭載台数 |
ビデオカード | 最大消費電力は製品によって大きく異なるため、仕様から調べる |
ビデオカード以外の 拡張カード |
20W×搭載枚数 |
他にも冷却用ファン等、電力を消費する PC パーツがありますが、最大消費電力は小さいため、ここでは無視します。
一般的な仕様のパソコンで、全体の最大消費電力を大きく左右するのは CPU とビデオカードです。どちらも高性能だと最大消費電力が非常に大きいです。
これら以外の PC パーツでは、最大消費電力は小さめのため、製品による違いを考慮せず、最大消費電力が大きい製品を基準として一律な最大消費電力としています。
CPU の最大消費電力の見積もり方
CPU の最大消費電力は、TDP から見積もる必要があります。TDP は、Thermal Design Power の略であり、日本語に訳すと熱設計電力と言います。TDP は、各 CPU メーカーのウェブサイトにて調べる事ができます。TDP は、最大消費電力時の最大発熱量の大きさですが、消費された電力が全て熱に変わる訳ではありませんので、最大消費電力は TDP より大きくなります。
最大消費電力は、大体 TDP の1.5倍程度に見積もっておけば十分です。性能が高い CPU ほど、最大消費電力は TDP より大きくなる傾向があり、トップクラスの性能を持つ CPU だと 1.5倍を超えてくる場合がありますので、2倍程度に見積もっておくと安心です。
ビデオカードの最大消費電力の見積もり方
ビデオカードの最大消費電力は、メーカーのウェブサイトにて調べる事ができますが、AMD 社のウェブサイトには最大消費電力が記載されていません。最大消費電力の公称はしており、その公称最大消費電力を記載しているウェブサイトは数多く存在しますが、一部の製品では最大消費電力を非公開としています。
その場合は、製品の最大消費電力を調査して公開しているウェブサイトを見つけて参考にする必要があります。
それでも見つからない場合は、ハイエンドのビデオカードは 300W、ミドルレンジのビデオカードは 200W、ローエンドのビデオカードは 100W を最大消費電力の目安とします。
ただし、トップクラスの性能を持つビデオカードの最大消費電力は 500W 程度になってきますが、このようなビデオカードは最大消費電力が重要なため、公称されていない事はまずありません。
必要な電源容量を計算する
電源容量が全ての最大消費電力の合計値以上であれば、電源容量不足が生じる事なく動作します。
ここまで、各 PC パーツの最大消費電力を、余裕が生じるくらい見積もり、全ての PC パーツが同時に最大消費電力で動作する事はまずありませんので、電源容量が全ての最大消費電力の合計値より多少小さくても、電源容量不足が生じる事なく動作する可能性は非常に高いです。
そのため、全ての最大消費電力の合計値を必要な電源容量としても良いのですが、電源ユニットの変換効率を考慮して、必要な電源容量を計算した方が良いです。たいていの電源ユニットの変換効率は、電源負荷率((消費電力÷電源容量)×100)が 50% の時に最も変換効率が高い特性があります。
全ての PC パーツが同時に最大消費電力で動作する事はまず無く、常に高い負荷をかけ続けるような特殊な使い方をしなければ、たいていの時間は各 PC パーツは最大消費電力より小さい消費電力で動作するので、最大の電源負荷率が 70% になるように必要な電源容量を計算するのが目安です。
つまり、(全ての最大消費電力の合計値)÷0.7=(必要な電源容量)となります。
ここで、以下の仕様の場合における必要な電源容量の計算例を記載します。製品によって最大消費電力が大きく異なる CPU とビデオカードのみ、具体的な製品名を記載しています。
合計最大消費電力 126W+10W+50W+25W+25W+250W=486W
必要電源容量の目安 486W÷0.7≒694W
この仕様のパソコンだと、大体 700W が必要な電源容量の目安となります。
ここまで、各 PC パーツの最大消費電力を、余裕が生じるくらい見積もり、全ての PC パーツが同時に最大消費電力で動作する事はまずありませんので、電源容量が全ての最大消費電力の合計値より多少小さくても、電源容量不足が生じる事なく動作する可能性は非常に高いです。
そのため、全ての最大消費電力の合計値を必要な電源容量としても良いのですが、電源ユニットの変換効率を考慮して、必要な電源容量を計算した方が良いです。たいていの電源ユニットの変換効率は、電源負荷率((消費電力÷電源容量)×100)が 50% の時に最も変換効率が高い特性があります。
全ての PC パーツが同時に最大消費電力で動作する事はまず無く、常に高い負荷をかけ続けるような特殊な使い方をしなければ、たいていの時間は各 PC パーツは最大消費電力より小さい消費電力で動作するので、最大の電源負荷率が 70% になるように必要な電源容量を計算するのが目安です。
つまり、(全ての最大消費電力の合計値)÷0.7=(必要な電源容量)となります。
ここで、以下の仕様の場合における必要な電源容量の計算例を記載します。製品によって最大消費電力が大きく異なる CPU とビデオカードのみ、具体的な製品名を記載しています。
CPU | インテル Core i7 4790(TDP 84W) 最大消費電力 84W×1.5=126W |
---|---|
メインメモリー | 2枚 最大消費電力 5W×2=10W |
マザーボード | 1枚 最大消費電力 50W |
ストレージ | HDD 1台 最大消費電力 25W×1=25W |
光学ドライブ | 1台 最大消費電力 25W×1=25W |
ビデオカード | NVIDIA GeForce GTX780 最大消費電力 250W |
ビデオカード以外の 拡張カード |
なし 最大消費電力 0W |
合計最大消費電力 126W+10W+50W+25W+25W+250W=486W
必要電源容量の目安 486W÷0.7≒694W
この仕様のパソコンだと、大体 700W が必要な電源容量の目安となります。
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2023/09/07 更新