(Serial ATA Express は、Serial ATA の一種とも言えますが、ここでは区別しています。)
Serial ATA は、さらに規格が分かれており、以下は規格名やデータ転送速度です。
ANSI 規格名 | 呼び方 | テータ転送速度 |
---|---|---|
Serial ATA 1.5 Gbps | Serial ATA S-ATA Serial ATA 150 |
1.5 Gbps |
Serial ATA 3.0 Gbps | Serial ATA II S-ATA2 Serial ATA 300 |
3.0 Gbps |
Serial ATA 6.0 Gbps | Serial ATA III S-ATA3 Serial ATA 600 |
6.0 Gbps |
Serial ATA 6.0 Gbps が登場した事で、かなりデータ転送速度は向上しましたが、ストレージ SSD の技術進歩は早く、SSD が持つデータ読み書き速度は大幅に向上し続け、Serial ATA 6.0 Gbps のデータ転送速度でも足りなくなってきました。
さらなるデータ転送速度の向上が望まれましたが、そこで登場したのが Serial ATA Express です。Serial ATA Express のコネクターは、Serial ATA と同じですが、拡張スロットで見られるインターフェース規格 PCI Express のデータ転送技術が使われています。
Serial ATA Express は、Serial ATA と互換性を保っているため、マザーボード側が Serial ATA Express、内蔵ストレージ側が Serial ATA でも接続して使用できます。ただし、この場合は Serial ATA のデータ転送技術を使用するため、データ転送速度は最大 6Gbps となります。
PCI Express も、さらに規格が分かれており、規格ごとにデータ転送速度が異なります。また、PCI Express は、データの通り道となるレーンの数でもデータ転送速度が異なってきます。レーン数が多いほど、データの通り道が増えるので、データ転送速度が速いです。
Serial ATA Express では、PCI Express の規格は PCI Express 3.0、使用可能なレーン数は1レーン、もしくは2レーンであり、以下は各レーンごとのデータ転送速度です。
規格 | PCI Express 規格 |
レーン数 | データ 転送速度 |
---|---|---|---|
Serial ATA Express |
PCI Express 3.0 |
x1(1レーン) | 10Gbps |
x2(2レーン) | 20Gbps |
今後、PCI Express 4.0 等さらにデータ転送速度が速い規格を採用したり、使用可能なレーン数が増えれば、Serial ATA Express のデータ転送速度は、さらに向上すると思われます。