今回は、 製品の処理結果の確認および対処方法 | サポート Q&A:トレンドマイクロ を参考に、トレンドマイクロ社の法人向け製品「ウイルスバスター コーポレートエディション」にて見られる駆除、削除、隔離の違いを見てみます。
悪意のあるソフトウェアのことをマルウェアと呼び、マルウェアにはウイルスやワーム、トロイの木馬等の種類があります。
ウイルスは、ファイルに侵入して感染し、さらに他のファイルへ侵入して感染を広げ増殖する特徴があります。つまり、ウイルスは単独では存在できないマルウェアです。
ワームやトロイの木馬等は、単独で存在できるマルウェアです。
駆除とは、ウイルスに感染したファイルからウイルスの部分を取り除き、ファイルをウイルス感染前の状態に戻すことです。
ファイルのコードにウイルスのコードを書き加えるウイルスであれば、ウイルスにより書き加えられたコードを取り除けば、元の正常なファイルに戻ります。
隔離とは、ワームやトロイの木馬等、ファイルに寄生せず単独で存在できるマルウェアを、専用フォルダへ移動することです。専用フォルダへ移動されたマルウェアは、動作できないように暗号化されます。
ワームやトロイの木馬等は、ファイルに寄生しませんので、駆除はできません。
また、隔離後は削除するか、または元に戻すことが可能です。
削除とは、ワームやトロイの木馬等、ファイルに寄生せず単独で存在するマルウェアを、消去することです。削除では、復元できないように完全に消去します。
削除では、隔離のように元に戻すことはできません。
駆除 | ・ファイルに侵入して感染するウイルスに対し有効な処理であり、ファイルをウイルス感染前の状態に戻す |
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隔離 | ・ワームやトロイの木馬等、駆除できないマルウェアに対し有効な処理であり、マルウェアを専用フォルダへ移動して暗号化する |
削除 | ・ワームやトロイの木馬等、駆除できないマルウェアに対し有効な処理であり、復元できないところまで完全に消去する |